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【報告】施行70年いいね!日本国憲法 平和といのちと人権を!5.3憲法集会に5万5千人

2017年5月8日

5月3日、東京江東区の有明防災公園で「施行70年、いいね!日本国憲法、5・3憲法集会」が開催され、5万5千人が参加、集会後2コースに分かれてパレードを実施しました。

佐々木祐滋さん、ユキヒロさんと合唱団によるプレコンサートののち、本集会が開始しました。最初にファッション評論家のピーコさんが登壇、「自民党の憲法改正草案を見てびっくりした。ひどい内容だ。今の憲法を守るべき人々が守っていない。憲法改正を許してはならない。私はこのことをこれからも話し続けていく」と訴えました。

世界平和アピール7人委員会の池内了さん(総合研究大学院名誉教授)は「安倍政権は大学に軍事研究をさせるため高等教育に充てる予算を削って軍事研究予算を増やしている。学問自由を守るためにたたかっていきたい」と述べました。
日本劇作家協会の前会長坂手洋二さんは「一人ひとりに権利があり、だからこそ殺し合わない、戦争をしないというのが憲法だ。戦争体験者が減っている。我々の想像力を発揮し、勇気をもって語っていきましょう」と呼びかけました。

映画監督の山田火砂子さんは「私は85歳、戦争を知っている。空襲で自分の家がやかれているのを見て、国にだまされていることを知った。子どもを戦争で失って、多くの母親が悲しい思いをした。子どもを守るためにも戦争さてはならない」と呼びかけました。

作家の落合恵子さんは「戦争が終わってよかった。戦争は二度と嫌だ。憲法が大事だ。と信じてきた祖父母や父や母の声をしっかりと受け継いでいこう。私たちの安全保障は主権在民、基本的人権、平和主義をさらに育てていくことだ。今日を再び歩む初めの一歩にしよう!」と訴えました。

弁護士の伊藤真さんは「憲法の『国家は一人ひとりの幸せのためにある』という考えが覆されようとしている。私たちの力で憲法の輝きを増していかなくてはならない。そのためには、選挙で勝つこと、集会や署名等、表現の自由を徹底的に使いこなすこと、違憲訴訟等のように司法のルートを使って声を上げることだ。市民の力を見せつけよう」と訴えました。

中央大学教授の植野妙実子さん(憲法学)は「憲法の三つの原則は基本的人権の保障、恒久の平和主義、国民主権だが、その中心は人権保障であり、そして平和こそ人権保障の前提だ。憲法改悪を絶対に阻止するためにも憲法の精神をひろげていこう!」と呼びかけました。

また、特別ゲストとして韓国から朴槿恵退陣緊急国民行動のイ・テホさんが登壇。「韓国では5か月間で20回もキャンドルデモをし、のべ1600万人が集まった。『闇は光に勝てない、嘘は真実に勝てない。真実は沈まない。私は決して諦めない。』との歌が唄われた。そして大統領を権力の座から引きずり下ろした。国は違っても『私たちが主人だ。人が優先だ』の訴えは一緒だ。日本の皆さんを応援します。私たちは必ず勝利します」と熱い連帯の呼びかけをしました。

また、各政党(会派)の代表として、民進党の蓮舫代表、共産党の志位和夫委員長、社民党の吉田忠智党首、自由党の森ゆう子参議院議員、沖縄の風の伊波洋一参議院議員が連帯の挨拶を行い、憲法擁護、安倍政権の暴走を止めるため、ともに連携してたたかいぬくことを述べました。

基地の県内移設に反対する県民会議の山城博治さんが、ひときわ大きな拍手に迎えられて登壇。「憲法の番外地、戦争の脅威の最前線、沖縄から来た。私たち市民の暮らしといのちを守るために政治はあるはずだ。憲法を変えて戦争への道をまっしぐらに進む安倍を止めようではないか! 戦争屋にこれ以上好き放題させるわけにはいかない。辺野古で埋め立て工事が始まろうとしている。しかし心は折れていない。名護市長の許可がないと工事はできない。新基地はできない。こんな時こそ、野党共闘、反政府共闘があるはずだ。力強い国民戦線を作って、凶暴化し暴走する安倍内閣に立ち向かおう!」と訴えました。

共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会の米倉洋子さんが「共謀罪の本質は国民に広く網をかぶせ警察が取り締りたい人や団体を、いつでも取り締まるようにして、国民の言論、表現、団体行動を規制しようとする恐ろしいものだ。市民と野党の共同の力で何としても廃案にしよう!」と呼びかけました。

最後に主催者を代表して高田健さんが、今後の行動提起を行い「連休明けから連日、国会前で共謀罪法案の廃案を求める行動を配置する。また、6月10日には辺野古埋め立て反対!共謀罪法案の廃案を求める国会包囲行動を展開、その後、9月、11月と安倍政権の暴走を止める大集会を予定し、これらの山場に向けた連日の行動を全国的に展開したい。ぜひ頑張り抜こう!」と提起しました。